楽譜についてあれこれ


グイード・ダレッチオGuido d'Arezzo 991年または992年 - 1050年

●グイードの手

 

音階の教育法も考案した。それは音を手の各所で示すという方法で、かつては広く使用されていた。

グイードの手は音楽教師が生徒に音階を教える際に、視覚教材として利用された

 


●ドレミの起源といわれる、 聖ヨハネ賛歌

『聖ヨハネ賛歌』 (ラテン語)

   Ut queant laxis
   Resonare fibris
   Mira gestorum
   Famuli tuorum
   Solve polluti
   Labii reatum
   Sancte Johannes

   あなたの僕(しもべ)が
   声をあげて
   あなたの行いの奇跡を
   響かせることができるように
   私たちのけがれた唇から
   罪を拭い去ってください
   聖ヨハネ様

ダレッチオが先生をしていた修道院の聖歌隊が、

グレゴリオ聖歌を暗記するのがとても困難であったようなのです。

 

まだ楽譜のない時代のことです。グイードは聖歌を短期間で覚えられる方法を考案しました。当時、音楽を表記する方法が確立されてはいませんで、聖歌隊のメンバーは聖歌を暗譜して次の代に伝承する、という方法をとっていました。

 

しかし人間の記憶力には限界があり、小さなミスが重なって長い年月の間に聖歌が変化してしまうことも珍しくなく、また暗譜するまでにかなりの時間を要しました。

 

そこでグイードは1025年頃、4本の線の上に四角い音符を書くという、

現在の楽譜の表記法の原型(ネウマ譜)を考案しました。

 

これは当時の音楽界に革新的な飛躍をもたらし、時の教皇にもその名が伝わり、

キリスト教の教会における聖歌を正確に記録し

後世に伝えることが可能となったのです。


こんな曲も。。。よーく聴くと、音階が聞こえてきます♪

Byrd Ut Re Mi Fa Sol La