セルフ2の問題:一度に認識できるのは1つ


私たちは、何も邪魔がなかったとしても

一度に全ての事が認識できるわけではありません
なので、突然後ろから聞こえてきた声に
気を取られていれば、
目の前のボールを良く見ることはできませんし、
逆にどこか1点を見るのに
集中しすぎていると、
他の情報はカットされ、
まったく意識にも上ってきません。

今、この文章を読みながら。。。
周りにどんなものが見えますか?

そして、周りにあるものを見ていると、
文章の内容も頭に入ってこない。。。

これを、フォーカスの法則
と言います。
 
なので。。。
 

セルフ2に集中するべきポイントを教えてあげる

 

このセルフ2
「今、ここ」に集中するべきポイント
わからせてあげるだけで、
良質の感覚データを得ることができます。
 
ここに、コーチや先生の関わる価値が
出てくると思っています。
ガルウェイさんの本にも、
いろいろおもしろい例が掲載されていますが、

ガルウェイさんとバリーグリーンさんの共著ですが、

インナーゲーム・オブ・ミュージック という本も

日本語で出てきますので、

興味ある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?

いろんなヒントが満載です。

 

私の事例:音楽レッスンでの体験

 

私はフルートを教えています。
たとえば、楽に指を動かし、
楽器の音を響かせるためには、
楽器を支えている腕(左手)が、
リラックスした状態でないといけないんですが、
 
フルートは楽器を横に構えるという、
ちょっと変わった楽器なので、
なかなか最初はそれができません。

ちょっとでも力を抜いたら、
落ちる!と思ってるかのように
腕から肩にかけてガチガチにして
楽器を持っていることが多いのです。

そんな硬くなってる生徒さんに、

「腕の力を抜いて」「リラックス!」

と声をかけても、その時だけはできても、
またすぐに元に戻ってしまいます。
 
だって、力を抜いたら落ちるかも、
って思ってるとしたら、

怖いです。
 
「リラックス!」「脱力」を、

ことばとしては理解できても、

まったく具体性がない指示なので、

どうしたらいいやら。。という感じです。

(ちなみに、このような「具体性のない指示」で
世の中一杯のような気がします)

そこでまず、
楽器を構える前の腕の状態
感じてもらいます。
 
場合によっては、楽器をおいて、
腕だけで構えるまねをしたり、
自分の筋肉の状態を感じてもらいます。

最初の腕の楽な状態が、
演奏を始めるとどのように変化するかを
「観察」「感じ」ながら吹くようにお願いします。

すると、あら不思議、なんですが、

前よりははるかに良い状態で
音を出すことができるんです。

音もいいですし、指も動く。

吹いている自分は楽。

逆に、こんな程度の力でいいの?
という疑問もうかんでくるようです。

どこに意識を持っていくかのポイントだけを教えてあげる

それから演奏してもらうと、

自然と身体は変なこと、
無駄なことをしない

⇒その結果、うまくいく、

ということが起こります。

これは自分が練習、
上達したいすべての事に応用できること

 

何じゃないかなあと思っています。