コンサートで、クリストーフォリのピアノ(を復元したもの)の演奏を聴いた感想として、
昔は静かだったんだろうなあ・・・という事を書きました。
当時の鍵盤楽器と言えば、オルガン、クラヴィコード、そしてチェンバロ。
特にクラヴィコードは音楽を学び、楽しむための最良の楽器、
とバッハは考えていた、ということが当時の文献からわかっています。
クリストーフォリのピアノは、表現力や音色はクラビコードで、
でもチェンバロのように「大きな!」音が出せるように、という工夫で作られたのかな、
などと想像しています。
1700年に作られたイタリア・フィレンツェのメディチ家の目録には
「1台のバルトロメオ・クリストフォリによるアルピチェンバロ、
新規発明による、やさしく、また大きく響く、
ユニゾンに調律した2レジスターつき楽器」
とあるそうです。
ところでメディチ家というのは、ご存知の方も多いと思いますが、
フィレンツェの実質的支配者として君臨していました。
銀行家、政治家だけでなく、教皇も出している一家です。
特にここで関係がありそうなのは、
フェルディナンド・デ・メディチ(Ferdinando de Medici、1663年 - 1713年)、
第6代トスカーナ大公コジモ3世の長男、大公子。積極的に芸術家を保護し、
「トスカーナの偉大なる光明(グラン・ルーメ)」ともよばれています。
この時代、楽器だけでなく人々が音楽を楽しむ場、というものも、
今の私たちがイメージするのとはずいぶんと違っていたようです。
こちらのサイトでは、バロック時代の合奏、コンサートの様子を描いた絵
がたくさん集められていて、見ていて楽しいです。
当時の雰囲気を感じる事ができますので、
よろしかったらのぞいてみられたらどうでしょうか?
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