ピアノの歴史

ピアノの発達という観点からみると、ベートーヴェンはとても重要な作曲家だろうと思います。おそらく幼少からピアノを弾き育った最初の音楽家とも言われています。

ベートーヴェンは手に入れたピアノの性能や音域が、少しでも向上し、拡がっているとそれを活かして曲をつくりました。そういう意味では、彼の32曲のピアノソナタはそのままピアノという楽器の発達を表しているといってもいいかもしれません。

私が最初に驚いたのは、悲愴、月光というソナタあたりまで(つまりソナタ全体の中程まで)ベートーヴェンはウィーン式フォルテピアノを弾いていた、ということ。

そして、写真は、イギリスに渡ったツンペの流れを汲む、イギリス式アクションのピアノ、ブロードウッド。ウィーン式に比べると、箱もしっかりとして、がっしりとした感じですね。ペダルもついています。
ベートーヴェンは生涯にわたって何種類かのピアノを弾きましたが、晩年はブロードウッドのピアノで数々の傑作を作曲しました。

フォルテピアノは、

前回書いた
ウィーン式フォルテピアノの流れと、
イギリス式アクションのフォルテピアノ
との2つの発達の流れがありますが、ウィーン式のほうは、途中で途切れてしまいます。

より大きく、より輝かしい音を求めて行く時代の流れに対応しきれなかった、と言われていますが、ウィーン式のピアノの音色は、とても繊細な光のきらめきような響きで、とても耳に心地よい感じがします。

ちなみに、ベートーヴェンがいわゆる「月光」を作曲したのは、1801年のことですが、その3楽章の激しさを考えると、線の細い繊細な響きのウィーン式フォルテピアノでは、そろそろ限界だったのかな?という気もしてきます。

コンサートでは、ベートーヴェンの激しい演奏で切れた弦を素早く取り除く係、が用意されていたとか。。。(ほんとかな?)